サブマーシブルは1956年にパネライが製造した、エジプト海軍潜水特殊部隊用のダイバーズウォッチ「エジプシャン」の系譜を引いており、ボリューミーなケースや幅広でドットの打たれた逆回転防止ベゼル,軍用時計由来の視認性高い文字盤などを特徴としています。
従来はルミノールの中の派生モデルだったのですが、前述の通り独立コレクションとなり、独自路線を突き進むこととなりました。
そんサブマーシブルから、2022年に44mmケースサイズ―イタリア語でクアランタクアトロ―が追加されることとなりました!これまでは47mmか42mmサイズのラインナップであったため、その中間ができたという形になりますね。
パネライ 2022年新作
出典:https://www.rasupakopi.com/
追加コレクションは、計3つ(さらにもう別素材のモデルも追加されていますが、そちらについては後述)。
ステンレススティール製ケースにブラック文字盤を備えたPAM01229とホワイト文字盤―ビアンコ―のPAM01226。そしてカーボテック製ブルー文字盤―イタリア語で深海を意味するアビッソ―がまず用意されております。
パネライ 2022年新作
出典:https://www.instagram.com/panerai/
サブマーシブルらしくシンプルなドットインデックスに3時位置のデイト、9時位置のスモールセコンド。パネライが特許取得済のリューズプロテクター。そして一部が肉抜きされた力強い時分針が搭載されており、一目でパネライとわかるアイコニックな意匠も健在です。
もちろんパネライ製品であるため、インデックスや針、そしてベゼル12時位置にもしっかり夜光があしらわれており、太陽光の射さない深海のような暗所においても、正確な時間をオーナーに提供してくれることでしょう。
※余談ですが、パネライのフラグシップ「ラジオミール」「ルミノール」は同社がかつて特許出願した夜光塗料の名前にちなみます。サンドイッチダイアル(夜光塗料を塗ったプレート上に、インデックス部分を穴開けしたプレートを重ねた仕様の文字盤のこと)も全ての製品ではないもののパネライのアイコンといって過言ではなく、このように夜光に関して一家言持っているパネライは、自社のウォッチにたっぷりの夜光を施していることが特徴です。
300m防水と、既存コレクション同様に高いスペックを備えているのも嬉しいところです。
なお、カーボテックとはパネライが誇るハイテク素材です。
軽量かつ強靭、耐蝕性にも優れるカーボンの一種ですが、この成形時に薄いシート状にしたカーボンをランダムに重ね、原子構造を複雑にすることで一般的なカーボンよりも堅牢性を高めていることが特徴です。またシートをランダムに重ねるという工程ゆえ、木目を思わせるような独特の模様が表面に出来上がることとなり、しかも一つとして同じ個体はできません。
このカーボテックは近年ではパネライが積極的に用いているハイテク素材となり、海中での使用も多いサブマーシブルを中心に、素材として重宝されています。
カーボテックの性能もさることながら、模様が良い味わいですね。
搭載するムーブメントは約3日間ものロングパワーリザーブを誇る自動巻きキャリバーP.900です。
パネライの薄型コレクション「ルミノール ドゥエ」でもお馴染みのキャリバーであるため、サブマーシブル クアランタクアトロもダイバーズウォッチらしい堅牢性を保ちつつも、上品な厚みをも維持していると思われます。これはぜひ、実機を見て腕に装着してみたいですね!
なお、ストラップはPAM01229がブラック、PAMPAM01226がカーキグリーン、PAM01232にはブルーのラバーストラップが搭載されています。
このストラップはリサイクル素材で構成された部分が30%に及んでおり、さらに替えベルトは68%がリサイクル素材のファブリックストラップになっているようです。
また付属品も、少なくとも約72%がリサイクル材料となったFSC(森林管理協議会認証)紙を用いるようになったとのこと。下記画像はルミノールですが、順次このボックスで出回っていくのでしょう。